岡山 倉敷で住宅・建築の設計をしている-建築家の設計事務所ー宇川建築計画事務所です。
住まいと建築のキーワードを「陽・材・風・緑」とし、 設計する住宅に木・自然素材を生かします。
近年、住宅の高気密化などが進むに従って、建材等から発生する化学物質などによる室内空気汚染等と、それによる健康影響が指摘され、「シックハウス症候群」と呼ばれています。 その症状は、目がチカチカする、鼻水、のどの乾燥、吐き気、頭痛、湿疹など人によってさまざまです。
花粉症やアレルギーのある方、そして「シックハウス症候群」「化学物質過敏症」の方の家造りを進めるには注意が必要です。
無垢の木は調湿効果があり、室内の湿度を一定に保ちカビやダニの発生を防ぎます。
無垢の木は室内の空気を浄化し、嫌な臭いを消してくれます。
特に、スギやヒノキなどの針葉樹は抗菌性が高い。
スギやヒノキの香りはオフィスなどの作業効率を高めます。
スギやヒノキに接触すると血圧が低下する。
木の香りは免疫機能を上昇させます。マウスの実験では悪性腫瘍の抑制効果がありました。
寝室の内装に木材を貼ると睡眠が良い。
以上は研究者による実験成果です。
セミナーの講演からのまとめ
「内装にどれぐらい採用すると体に優しい」はこちらのページをご覧ください
花粉症のある方は杉の花粉が飛散する時期に花粉症が発症します。また近縁杉の飛散後、桧の花粉が飛散すると檜でも花粉症が現れる方います。こうした症状のある方はスギやヒノキなどの針葉樹の採用は注意します。
私の設計した住宅の「化学物質過敏症」の方でスギやヒノキの針葉樹で反応する方いました。
木材の採用にあたり木材サンプルを取り寄せ、身近に置いてもらい安全性を確認しました。
木造住宅の柱や梁の構造材はスギやヒノキの針葉樹になりますが、仕上げに採用する場合注意します。
住む方により使用できない樹種もあります。針葉樹は注意が必要です。
下記 高橋 元さん 「シックハウス防止のための設計計画と住まい方 論文より
住総研 研究年報
木材は製造時に化学物質が添加されている材もあります。
製造時に木材を防カビ剤に浸けることもあります。できれば、製造会社に確認が望ましいです。
外国から入ってくる木材ー外材は特に注意 私の場合できれば避けたいです。
採用する場合はカットサンプルを取り寄せ、身近において臭って頂いて体に反応ないか確認します。
住宅の高気密化で起こる化学物質による空気汚染や、細菌、カビ、ダニなどです。化学物質の例をあげると、家具や建材の合板に使用する接着剤や塗料、防腐剤などに含まれているホルムアルデヒドやアセトアルデヒドなどがあります。これらの原因を取り除けば症状の改善や予防ができるとされています。
化学物質過敏症のある方はフローリングなどに合板をさけ無垢フローリングにしましょう。
住宅の床下や屋根の下地には合板が使われますが、こうした部位は合板以外の選択は難しいです。
そこで、ホルムアルデヒドの使用が少ない合板を採用しますが、製造会社は少ないです。
こだわる時は、断熱材も自然素材のウールを採用(天然系ウールとやポリエステルを含むウールもあります)
ウールは調湿効果があり、カビが発生にくいです。
かつて私が設計した住宅で、西日本豪雨で床上した住宅がありましたが壁からのカビは発生しなかったです。
壁内の断熱材にグラスウールを採用した住宅は、壁一面にカビが発生して1階をすべて解体して改修していました。
ウールの断熱材でも省エネルギー計算すると、省エネ等級4、5にでき高断熱住宅になります。
設計には省エネルギー計算が必要です。
「化学物質過敏症」の方は自然素材の壁紙でも反応する方います。
採用にあたり実物サンプルを取り寄せ、反応を確認してもらいます。
また壁紙を張る糊はホルムアルデヒドを含まない糊を厳選します。
工事に使用するボンド接着材や塗料やワックスにも注意・厳選します。
木材から発散する化学物質を閉じ込めるため、気の表面を塗装する場合あります。採用する塗装は水溶性ウレタン塗料。
化学物質過敏症の方の住宅には、漆喰など自然素材の塗壁がよく採用されます。
こちらも、サンプルなどで自分にあっているか、体に反応ないか?確認必要です。
塗材の材料の中の成分に反応する方います。
アレルギーのある方におすすめの本
設計をすすめている「化学物質過敏症」と「電磁波過敏症」の住宅