岡山 倉敷で住宅・建築の設計をしている-建築家の設計事務所ー宇川建築計画事務所です。
岡山の水害被害状況と災害時の応急復旧について紹介します。
令和元年9月3日(火)の夕方から夜にかけて、岡山県北部の新見市を中心に、1時間あたり120ミリの豪雨が観測され、住宅冠水被害が生じました。新見市内で200棟以上の住宅被害をもたらした局地的豪雨になりました。地球温暖化が進む今日では、こうした住宅の冠水被害はどこでも起こりえます。
平成30年7月の西日本を襲った豪雨は、洪水や崖崩れを引き起こし、200人以上が死亡、数十人が行方不明という36年ぶりの大災害となりました。
西日本豪雨での岡山県での住宅被害は2019年3月5日現在、全壊が4829棟。住宅の半壊3355棟、床上親水1537棟、床下浸水は5531棟と甚大です。早急に生活の基盤になる住宅の復旧が待たれます。
西日本豪雨の影響により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
全国でも災害の少ない県と言われ、雨の少ない「晴れの国―岡山」で、このような水害が発生するとは思いも寄りませんでした。
地球温暖化による異常気象が常態化する中、これからは地域のハザードをふまえ「街づくり・住まいづくり」の再考が必要と思います。
建物が水害を受けると まず家財道具や浸水を受けた住宅の片付け、廃棄処分をします。つぎに至急水洗いをして消毒が必要になります。手遅れになるとあちこちカビが発生するので「カビの対策」をしますー下記記事をご覧下さい
西日本豪雨の後、岡山でも建築士会に相談窓口が設置され相談受付担当者として、お話を伺いました。
復旧に向けては 「リフォームで改修するか? 解体して新築するか?」
「リフォームして住めるのか?」「耐震性は大丈夫か?」など さまざまな相談ありました。
平成30年7月の集中豪雨により浸水した、倉敷市真備エリア
これまでも高梁川では水害被害がありました
西日本豪雨災害で倉敷市真備で水害を受けた住宅は、4000棟を超えると言われています。
今まで、岡山ではこれほど多くの住宅の数の水害はありません。ボランティアの皆さんの協力で、住宅内外の水に浸かった家財道具の廃棄をしました。
岡山県で被災された方の生活支援の紹介ー総務省の生活ガイドブック 便利です
こちらのページから詳しく紹介しましたー豪雨水害と住宅ーNEW
水害を受けたとき、以下も参考になる記事です
水害の見えない被害 消毒したはずなのに・・・ 長岡技術科学大学 木村悟隆准教授
17年前 設計した岡山市東平島の住宅が水害被害受けましたので、復旧のアドバイスに行きました。
・無垢の木を使った住宅は被害が少なく、復旧が早かった
・ウールの断熱材、自然素材、珪藻土などの使用は、カビの発生が押さえられた
被災をされた方の住宅建築相談、現地での相談 お問い合わせください。
被災住宅の住宅建築相談を担当することがあるのですが、
最近は 片付け、処分、消毒は一段落し、「カビの対策」 復旧に向けて「リフォームするか?新築するか?」
「リフォームして住めるのか?」「耐震性は大丈夫か?」などの相談が多いです。
拝見しないと分からない、判断つきかねるケースが多いです。
これからの住宅ー想定できない水害や地震に備えた、設計手法が必要です
お気軽にお問い合わせください。
㈲宇川建築計画事務所 〒700-0942 岡山市南区豊成3-17-24
TEL 086-265-9333 FAX 086-265-9334 E-mail ugawa@mx3.tiki.ne.jp
洗浄後は消毒と防カビ対策を早目におすすめしますーこちらの記事をご覧下さい
「水害にあったときに」おすすめの記事ー日本財団発行 わかりやすいです。
計4ページあります、下記PDFからご覧下さい。
住宅や建物が、水害にあったときどうするか?何をするか? 日本財団のこの手引きが役立ちます。
7月末 お見舞いに倉敷市真備町に伺いました。
住宅の内部の家財道具などの搬出は進んでいましたが、街区全体は泥に覆われています。
1階がすべて水没した住宅を見せていただき、被災されたご家族のお話を伺いました。
内部の壁下地をはがし、グラスウールの断熱材も撤去されて、住宅内部は軸組み表しにされていました。
はじめは臭が激しかったが、今はそれほど臭わなくなったそうです。
床は撤去はしてなかったです。
今、困っていることを伺うと、「カビ」が発生しているとのことです。
断熱材を撤去した壁の軸組みなど、至る箇所に「カビ」が発生しています。
住宅内の片付け後、水道水で水洗いをします。車の洗車時に使う高圧洗浄が便利ーホームセンターで購入可
洗浄後住宅内部を消毒します。
クレゾール石けん液ー800円ぐらい/600mlネットで購入できます。
臭がきついので住宅内部に使用はおすすめできない。
手軽で安全に、床下や床上の住宅内部、家具、手や指などの消毒とカビも予防できます。
逆性石けん液ー商品名 オスバン液 700~800円/600ml ネットで購入できます。
噴霧器ー手動ならネットで3000円程度 で希釈した逆性せっけん液を散布します。
頑固なカビを取るならー消毒用エタノール 400円/500ml ネットで購入できます
よく乾いてからカビを拭き取る
病原性を持つカビはとても身近にある。
真菌は真核生物で、植物や土などよそから栄養をもらい、胞子をつくって増殖する。
真菌はどこにでもいて、建物の天井裏には多くいるので、天井をはがすときは注意した方が良い。エアコンの中にも多く、放っておくとカビはやはり増える。
カビによる健康被害には、感染症、アレルギー、中毒がある。
カビの感染症である「真菌症」―しつこいせきやタン、発熱など症状が出た場合は、専門医に見てもらうことも必要になる。
カビが原因で、肺の奥でアレルギー性の肺炎を起こす。放置すると肺が破壊され、取り返しがつかなくなることもある。健康な人でもかかる。
カビの一部は様々な毒を出し、その中には「アフラトキシン」のような発がん性の高いものがある。